借金のある遺産は相続したくないと考えている方は多いでしょう。
その場合は相続を放棄することで、トラブルを回避することができます。
また、相続放棄の期限を延長することもできます。
そこで、今回は相続放棄の期限の延長を検討している方に向けて、申請方法についてご紹介します。

 

□相続放棄の期間

相続放棄の期間は自分が相続人になったことを知った日から3ヶ月以内です。
遺産相続は何らかの財産を持っていた方が亡くなった時点から手続きが始まります。

しかし、人によっては被相続人が死亡したことを知るタイミングが遅くなる場合もあります。
相続の開始を知らされずに、いつの間にか相続放棄の期間が終わっていると不公平に感じるでしょう。

そこで、平等になるように相続放棄の期間は自分が相続人になったことを知った日から3ヶ月以内となっているのです。
「知った日」を証明するには、通知された郵便物のような客観的な証拠があれば問題ありません。

一方で、客観的な証拠がない場合でも、裁判所に対してしっかりとした説明ができれば問題ないことが一般的です。
裁判所に認められる説明をするために、事実経過をメモに残しておきましょう。

また、後順位の相続人も同様の期間となっています。
先順位の方の相続放棄によって後順位の相続が発生するケースでは、手続きが終わった時点で相続人になることを覚えておきましょう。

 

□相続放棄の期限が延長できる場合とその方法とは

家庭裁判所に申し立てをすると、期限が延長できる場合があります。
明確な理由を記載する必要がありますが、家庭裁判所の裁量によって認めてもらえない場合もあるため注意しましょう。
延長の申請を行える期間は相続放棄の期間と同じです。
期限内に申請を行わないと延長が認められないため、注意しましょう。

相続放棄の期限の延長は管轄の家庭裁判所に申し立てをします。
家事審判申立書に必要事項を記入の上、その他の必要書類を添付し、裁判所指定の切手を同封して申し立てをします。

延長してもらえる期間は1ヶ月から3ヶ月のケースがほとんどですが、内容によっては1年以上になることもあります。

 

□まとめ

今回は相続放棄の期限を延長したい方に向けて、相続放棄の期間と期限の延長を申請する方法についてご紹介しました。
相続放棄の期間は自分が相続人になったことを知った日から3ヶ月以内と定められています。
また、家庭裁判所に申し立てをすることで、一般的に1ヶ月から3ヶ月期限を延長することができます。