相続をする際、誰がどのくらいの遺産を相続するのかについて相続人の間で揉めることは多々あります。
相続で揉めると手続きがスムーズに進まなくなるので、トラブルにならないためにはポイントを押さえておく必要があります。
今回は、相続で揉める家族の特徴と、遺産相続で揉めないためにすべきことについて紹介します。

 

□相続で揉める家族の特徴とは？

ここでは、相続で揉め事に発展しやすい家族の特徴についていくつか紹介します。

1つ目は、相続人同士が疎遠または仲が悪いことです。
どのように遺産を相続するか決めるために、遺産分割協議を行うのですが、この話し合いには相続人全員が参加する必要があります。
そのため、相続人同士の関係が良くないと、互いの主張がぶつかることが多くなり、最終的には揉めてしまうでしょう。

2つ目は、生前に1人の相続人が多額の贈与を受けていることです。
生前に1人の相続人が被相続人から多額の贈与を受けている場合は、特別受益に該当するため、特別受益の持戻しをするかどうかで揉めてしまいます。
特別受益とは、一部の相続人が生前に被相続人から特別に受け取った利益のことで、その利益分を控除して相続分を算定し、公平性を保とうとすることが特別受益の持戻しです。

また、他の相続人から見ても、1人だけ多額の贈与を受けているという状況は嬉しくないでしょう。

3つ目は、想定していない相続人が突然現れることです。
被相続人の前妻との間に子どもがいた場合や、実は内縁者がいて、子どもがいた場合などは、想定外の相続人の参入によりトラブルにつながる可能性が高くなります。

法律上では、前妻との子どもも、内縁者の子どもも法定相続人に該当するため、法定相続分で相続しなければいけませんが、現在の妻との子どもからしてみれば好ましくないと思うのも当然でしょう。

 

□遺産相続で揉めないためにすべきことをご紹介！

1つ目は、財産目録を作ることです。
遺産分割協議を行う際、遺産の内容に関することが記載された財産目録があると話し合いがスムーズに進みます。

ただ、1つ注意していただきたいのが、不動産評価額についてです。
財産目録を作る際は財産評価をする必要があるのですが、不動産評価額については、相続税納税用の路線価ではなく、実勢価格で評価するようにしてください。

2つ目は、遺言書を作ることです。
遺言書があると、その内容の通りに相続が行われることになります。
法的にも効力があるため、揉める可能性が低くなります。

 

□まとめ

今回は、相続で揉める家族の特徴と、遺産相続で揉めないためにすべきことについて紹介しました。
遺産相続で揉める原因には、相続人同士の関係が悪いということがあります。
相続をスムーズに進めるには、財産目録や遺言書を活用すると良いでしょう。