相続によって土地を得た人は、その土地が「小規模宅地の特例」の対象となるか確認する必要があります。
相続税の計算は難しく、仕組みまで詳しく理解していない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、小規模宅地の特例についてご紹介します。
ぜひ参考にしてください。

 

□土地を相続する際にチェックすべき小規模宅地の特例とは

一定の条件を満たした土地を相続すると、その土地の相続税計算上の評価額を、決められた面積まで50パーセントまたは80パーセント引き下げられます。

それでは、相続税計算上で必要となる土地の評価額はどのように決められるのでしょうか。

まず、相続税の仕組みについて解説します。
相続が発生すると、被相続人から相続人へと財産が移ります。
相続人は、相続した財産の合計から「基礎控除」と呼ばれる額を差し引いた、残りの財産額が相続税となります。
基礎控除額は、相続人数と600万円を掛け合わせたものを3000万円に足すことで求められます。

土地のような「モノ」の評価額は、現金や遺産とは異なり価値が分からないため、誰かが換金して決定する必要があります。
そのため、国税庁は不公平のないように「相続税評価額」と呼ばれる「モノ」の価値の基準を定めています。
土地の場合は、「路線価」が面している道路によって定められており、小規模宅地の特例として路線価を80パーセント減らせます。

 

□小規模宅地の特例の対象となる土地とは

1つ目は、住んでいた土地についてです。
被相続人が住んでいた土地を配偶者や親族が得た部分のことです。
特定居住用宅地等と認定されるには、土地の利用状況、取得者要件、申告までの継続要件の3つを満たしている必要があります。
誰が土地を利用していたのか、誰が土地を取得したのかによって要件が変化するため確認しておくようにしましょう。

2つ目は、事業をしていた土地についてです。
亡くなった人か親族が事業をしており、一定要件を満たした土地のことです。
申告期限までは、亡くなった人と同じ事業を続ける必要があるため注意しましょう。

3つ目は、貸していた土地についてです。
亡くなった人か親族が貸付をしていた土地のことです。
貸していた土地には、いくつか注意点があります。
親族に低額で貸付をしていた場合、アパートで常に空室があるという状態では、亡くなる3年前に貸付をした土地は対象外になるため注意しましょう。

 

□まとめ

この記事では、土地を相続する際にチェックすべき小規模宅地の特例や小規模宅地の特例の対象となる土地についてご紹介しました。
相続した土地が小規模宅地の特例の対象となるか確認しましょう。
当社では、土地の売却に関するご相談をお受けしておりますので、お気軽にお問い合わせください。