「少しでも節税しながら、自分の財産を贈与したい。」
このようにお考えの方におすすめなのが、生前贈与です。
生前贈与を行うことにより、様々なメリットを持ちながら、安心して財産を贈与することができます。
今回は、生前贈与におけるメリット・デメリットをご紹介します。

 

□生前贈与のメリットについて

生前贈与には以下のようなメリットがあります。
・生前贈与により遺産を減らし、相続税の軽減が期待できる。
・贈与相手を自由に選択できる。
・相続トラブルを未然に回避することができる。

まず、大きなメリットとなるのは生前贈与を行うことにより遺産を減らすことができ、相続税の軽減にもつながるという点です。
相続財産額は財産を減らしておくことで下げられます。
相続税の金額は相続開始時の財産をもとに決定されるため、生前に財産を引き継ぐことで、相続人に課せられる税額を減らすことができるのです。

また、生前贈与により、贈与相手を自由に選択することもできます。
この点に関しては、遺言書によっても決定することができますが、その内容によってはトラブルの原因になる可能性があります。
生前贈与により、財産が確実に渡ったかどうかを自分の目で確認できる点、条件によっては遺留分算定とならない贈与にすることもできるでしょう。

この点に付随して、相続人同士の利害の不一致によるトラブルを回避できる点はやはり大きいでしょう。
トラブルの発生により財産分割が遅れ、調停を行う必要が出る可能性を排除するためにも、生前贈与を行っておくと良いといえます。

 

□生前贈与のデメリットについて

逆に生前贈与には以下のようなデメリットも存在します。

 

＊税務署に認められない可能性がある

生前贈与の成立には贈与者と贈与相手双方の意思表示が必須です。
双方の意思を明確にするために、贈与の度に贈与契約書を作成しておくことをおすすめします。
また、現金手渡しや名義貯金などは税務署に否認されてしまう場合があるため、注意が必要です。

 

＊生前贈与加算の可能性がある

相続人に対して行われた贈与のうち、死亡前3年間に行われたものについては、相続財産に加算されることになり、相続税が課税されてしまいます。
このことを生前贈与加算といい、最も陥りやすい問題です。
注意するというのも難しい話ですが、生前贈与を考えている場合はできるだけ早めに贈与するようにしましょう。

 

□まとめ

今回は、生前贈与に関するメリット・デメリットをそれぞれご紹介しました。
生前贈与を行うことにより、相続税を軽減することができたり、相続人同士のトラブルを避けることができたりと、様々なメリットがあります。
相続人の生活を第一に考えながら、この利点を十二分に活かせるように生前贈与を行っていきましょう。
当社では、近年問題となっている空き家や相続に関するご相談を随時受け付けております。
相続についてのノウハウによって節税に関するアドバイスを行うこともできますので、ぜひこの機会にご相談ください。