今回の記事では、マイホームを売却する際に利用できる税制特例、「3000万円特別控除」について解説します。
売却による利益が生じた場合でも、適切な条件下であれば大幅な節税が可能となるこの制度の利用条件と、具体的な申請手続きについて見ていきましょう。
ぜひ最後までご覧ください。

 

□3000万円特別控除とは？

 

3000万円特別控除は、マイホームを含む不動産の売却利益に対して適用される大きな節税措置です。

1:控除の仕組み

この控除を適用すると、譲渡所得から3000万円が控除され、その分の所得に対する税金が発生しません。
売却価格から購入時の費用や減価償却を差し引いた「譲渡所得」が3000万円までは非課税となります。

2:適用条件

主に次のような条件を満たす必要があります。

・自宅として利用していた不動産であること

・節税目的で購入した物件でないこと

・過去3年間で同様の特例を利用していないこと

・財産を売却する相手が親族でないこと

・娯楽や保養目的の家ではないこと(別荘はNG)

・その家に住まなくなってから3年が経過した年の年末までに売却していること

この特例は、売却する家が長期所有の場合、特に税率が低くなるため、非常に大きな節税効果があります。
また、マイホームを取り壊して更地にした場合も、取り壊し後1年以内であればこちらの控除を使えるケースがあります。
その他の詳しい要件については、国税庁ホームページにてぜひご確認ください。

 

□3000万円特別控除の必要書類と申請手順

 

3000万円特別控除を受けるためには、適切な書類の提出と確定申告が必要です。

1:申請のタイミング

不動産を売却した翌年の2月16日から3月15日の間に確定申告を行う必要があります。
この期間を逃すと、控除を受けられなくなるため注意が必要です。
また、譲渡所得が3000万円以下の場合、控除により税金はかかりませんが申告は必要なのでぜひ頭に入れておきましょう。

2:必要書類

次の書類が必要となります。

・確定申告書
・譲渡所得の内訳書
・戸籍の附票や売却時の契約書類など

これらの書類を揃え、申告時に提出します。

3:注意点

書類が不完全だと申請が認められない可能性もあるため、事前に不動産会社に相談し、準備を万全にしておくことが重要です。

 

□まとめ

 

3000万円特別控除は、マイホーム売却時の大きな節税対策として非常に有効です。
この記事で解説した条件を理解し、必要な書類を正確に揃えて確定申告を行うことで、多額の税金から救済される可能性があります。
計画的な売却と申告準備が、節税へのカギとなります。