田舎の土地を相続したけど、どうすればいいか分からない。
そんな悩みをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

この土地、放置しておくのはもったいないかもしれません。
実は、田舎の土地を所有し続けるには、思わぬリスクが潜んでいるのです。
この記事では、田舎の土地所有のリスクと賢い処分方法について解説していきます。

□田舎の土地所有のリスク

田舎の土地を所有し続けることは、一見、何も問題ないように思えます。
しかし、実際にはさまざまなリスクが潜んでいます。

1:資産価値の下落

田舎の土地は、人口減少や地域の衰退によって、資産価値が下落しやすい傾向にあります。
都心部と比べて、人口流出が著しい地域では、住宅や商業施設の需要が低迷し、土地の価格も下落していく可能性が高いです。

2:高い固定資産税

田舎の土地は、住宅用地の特例が適用されず、固定資産税が高くなる場合があります。
住宅が建っている土地は、住宅用地の特例により固定資産税が軽減されますが、更地は特例が適用されず、固定資産税が大幅に高くなる場合があります。

3:近隣住民からの損害賠償請求

土地の管理を怠ると、近隣住民から損害賠償を請求される可能性があります。
放置された土地では、雑草が生い茂ったり、ゴミが散乱したりすることがあります。
このような状態では、近隣住民が怪我をしたり、財産に損害を受けたりする可能性も考えられます。

4:犯罪の温床

放置された土地は、不法投棄や放火などの犯罪の温床となる可能性があります。
雑草が生い茂り、管理されていない土地は、犯罪者にとって格好の隠れ場所となります。

5:子や孫への負の遺産

田舎の土地を放置しておくと、将来の相続で子や孫に負の遺産を押し付けてしまう可能性があります。
土地の価値が下がり、固定資産税の負担が増加すれば、相続した子や孫は経済的な負担を強いられることになります。
さらに、近隣住民とのトラブルや犯罪の発生など、様々な問題を引き継ぐ可能性も考えられます。

□田舎の土地を手放す方法

田舎の土地を手放したいけど、どうすればいいのか分からない。
そんな方は、以下の5つの方法を参考にしてみてください。

1:相続放棄

相続放棄とは、相続人となる権利を放棄することです。
相続放棄をすることで、土地の所有権を放棄し、相続による責任や負担から解放されます。
しかし、相続放棄は、プラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産もすべて放棄することになります。
そのため、借金が多い場合は有効ですが、現預金や不動産などプラスの財産が多い場合は、他の方法を検討した方が良いでしょう。

2:相続土地国庫帰属法

相続土地国庫帰属法は、相続によって取得した土地を国に引き渡すことができる制度です。
この制度を利用することで、土地の所有権を国に譲渡できます。
ただし、国が引き取る土地には一定の条件があり、必ず引き取ってもらえるとは限りません。

3:自治体への寄付

土地を自治体に寄付することも可能です。
自治体は、寄付された土地を公園や緑地などに活用することができます。
しかし、自治体が引き取ってくれるかどうかは、土地の状況や自治体の財政状況などによって異なります。

4:無償譲渡

土地を無償で譲渡することもできます。
近隣住民などに無料で譲渡することで、土地の所有責任から解放されます。
しかし、譲渡税や不動産取得税などの税金が発生する場合があります。
また、土地の価値が低い場合は、引き受けてくれる人が見つからない可能性もあります。

5:売却

不動産会社に売却する方法もあります。
価値がある場合、大きな金額が手に入ることがあります。

それぞれの方法にはメリットとデメリットがありますので、自分の状況に合わせて適切な方法を選択することが大切です。

□まとめ

田舎の土地を所有し続けることは、資産価値の下落、高い固定資産税、近隣住民とのトラブル、犯罪の温床、子や孫への負の遺産など、さまざまなリスクを伴います。
土地を手放す方法としては、相続放棄、相続土地国庫帰属法、自治体への寄付、無償譲渡、売却などがあります。
これらの方法を検討し、自分の状況に合わせて適切な方法を選択しましょう。

田舎の土地を所有することで、将来大きな負担を負う可能性もあります。
この記事を参考に、早めに対策を検討することをおすすめします。